私の父のようにいきいきと働く人を増やすために、転職市場を変えたいと思った
――なぜヘッドハンターになろうと思ったのでしょうか?
私の父親はとても仕事が好きな人で、生き生きと働いている姿を見てきました。ですから、働くというのは楽しいことなのだと、幼い頃から思っていたのです。ところが、就職活動を通じて世の中を見渡して見ると、実際は仕事に疲れている大人が多いのではないかと感じるようになりました。
調べてみると、欧米人の8割が「仕事を楽しんでいる」と回答したのに対して、日本人はわずか3割しかいなかったのです。これはとても大きな問題だと感じました。転職市場の発達が欧米に比べて遅れていることが理由で、本来持っている能力をより発揮できる会社に転職することが難しいという状況が起こっているのですから。
この問題を解決したいと思って就職活動を始めたところ、人材業界の存在を知り、新卒で大手人材会社に就職しました。その会社では、様々な就労支援を幅広く、ワンストップで応えるという営業スタイルでした。
その中で、自分のやりたいことは転職支援やヘッドハンティングであると感じるようになり、ヘッドハンティングを中心としているプロフェッショナルバンクに転職しました。
人の人生を左右する仕事だから、「真剣に、丁寧に」
――ヘッドハンターとしてのポリシーを教えてください。
転職は人の人生や一生を左右する大きなイベントですから、ヘッドハンターの責任は非常に重大だと思っています。ですから、私は「真剣に、丁寧に」を何よりも大切にしています。
たとえば、面接には可能な限り同席して隣で話を聞くようにしています。意外に思われるかもしれませんが、同席を許可してくださる企業は比較的多いのですよ。
面接では、求職者の方が伝えたかったことと面接担当者が受け取ったことの間に乖離があるケースがよくあります。同席していれば、「◯◯さんが言いたかったのはこういうことです」というように、認識のずれを修正できるようになりますよね。また、こちらが2名で挑むことによって、求職者の方の緊張も和らぐこともあります。

また、私は事前に必ずお会いして面接対策をするようにしています。これは、求職者の方の緊張を解き、本来の力を発揮いただくためのアシストでもあります。
このように、最初にお会いして以降、一つ一つのプロセスに深く関わっていますので、良いご縁になった時は自分のことのようにとても嬉しいですし、ご転職活動が終わられた後も色々な方と長くお付き合いできるのも、この仕事の醍醐味です。
一人の方と向き合う時間が多いため、確かに多くの方とお会いすることは難しくなります。しかし私は、効率よりも「真剣に、丁寧に」を何よりも大切にしていますから、このスタイルにこだわっています。
ヘッドハンターはあなたの熱意を企業に後押しする代理人
――ヘッドハンターに相談するメリットは何だと思いますか?
企業としては、同じぐらいのスキルや経験を持った方であれば、会社をよく理解していて、入社意欲の強い方を選びます。私たちは企業のことは、良い面も悪い面も含めよく知っているため、会社の理解を深めていただくための情報を提供できるという強みがあります。
また、その会社のみならず、業界全体の現状や競合他社との比較等、数多くの方にお会いしているヘッドハンターならではの情報が豊富にあるため、ご自身一人で活動されるより、より具体的なイメージを持っていただけると思います。
加えて、私たちは求職者の方の熱意を企業に後押しする代理人でもあると思っています。一つの例として、東証一部上場の難関案件に内定された方のお話をします。
その方は30代の男性で、営業として素晴らしい経験をお持ちだったものの、離職期間の長さがネックとなって転職活動に苦労されていました。私が紹介したある東証一部上場企業も、当初はレジュメ審査で落ちてしまいました。しかし私には、その会社のカルチャーと求職者の方のマインドが一致するという確信があり、お付き合いのある人事の方にプレゼンをして面接のセッティングをお願いしました。
その結果、内定を獲得することができ、さらに入社1年後には昇格も果たされました。これは、求職者の方と担当の人事、私の三人で勝ち取った内定だったと思っています。このように、一般公募ならばレジュメで終わってしまうケースでも、私たちが後押しをすることにより、内定に至ることもあります。このように後押しできる点は、一般公募に比べて有利なのではないでしょうか。(次ページへ続く)


