就職事情、厳しいけれどどん底ではない
昨今、就職事情は非常に厳しいといわれています。今朝テレビ番組を見ていたら、卒業式を迎えたのにまだ就職先が決まらない学生が取り上げられていました。それが天下の早稲田大学の学生でして、早稲田でさえも就職が決まらない状況なわけです。もはや、どこの大学・専門学校でも就職指導には苦労されていることと思います。

リクルートワークス研究所のデータによれば、求人倍率(求人総数/民間企業就職希望者数)は、2009年3月の数値は2.14でした。2010年3月時点では1.62と下がっています。とくに従業員数1,000人以上の大企業に限定すると、0.55倍。1.00にも満たない。
大学の就職率(学校基本調査、分母が就職を希望している卒業者数)がもっとも低かったのは2003年卒だと言われており、55.1%でした。ピークは 08卒年で69.9%、09年卒はそこから1%程度下がって68.8%。10年卒のデータはまだ出ていませんが、60%台半ばだろうといわれ ています。03年ほど厳しい状況ではないのです。
内定がとれる学生は、どの学校においても一定数います。それも、複数の内定をとっている。そのため、内定がとれる学生はきちんととれ、とれない学生はまったくとれない、二極化が激しいのではないかと考えております。
企業の採用活動に変化あり 数をあわせるために基準は下げない
就職活動が厳しいと感じる原因の1つとして、企業の採用活動の変化が挙げられます。これまでは複数のナビサイトに広告を出していたところが数を減らしたり、なかには自社サイトだけでもいいんじゃないかという声もあります。学生にとっては、企業に出会うきっかけが減ったことになります。また、地方の学生にとって厳しいのは、以前は選考段階での交通費の支給を、取りやめた企業が少なくないことです。
ほかには、説明会とエントリーの順番をひっくり返したことは大きいでしょう。これまでは、まず説明会を開催し、その説明を受けて学生がエントリーするかどうかを選べました。それが、エントリーが先で、その後に個別の説明会を開くパターンが増えてきています。エントリーシートが先なら、ある程度志望度合いが高い学生だけをとりこめます。また、説明会に参加する人数を事前に読めます。エントリーが1,000人であれば、1,000人分の会場を用意すればそれほど誤差がないわけです。効率的ですよね。
2009年からその傾向がありましたが、さらに強まっているのが採用基準を緩めないということ。以前は、100人採用枠があり、50人しか採用基準に満たないのであれば、採用基準をある程度緩める企業が多数ありました。しかしある調査によれば、採用基準を「緩めない」と回答した企業は、09年卒では54.9%。10年卒では70%強にまで上昇しています。(次ページへ続く)



