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 五月の連休明け。心身の不調を感じたなら「五月病」の可能性もある。五月病とはいったい何なのか、予防策や対策はどのように行っていったらいいのだろうか。また同僚や部下が五月病になったときの対応は? 都内の精神科病院に勤務する今野裕之先生にお話をうかがった。



あなたは大丈夫? だれもがなりうる五月病とは?

――五月病とは、いったい何なのでしょうか?

 まず五月病というのは、医学用語ではないんですね。五月病とは、主に大学の新入生が、五月の連休明けごろから、一過性に無気力状態や抑うつ状態になることを指していう言葉です。文献によれば、1968年に流行語となって、マスメディアを通じて、一般に広がっていったようです。

 その後、大学生が社会人となって新しい生活を始めたときに、職場においても、五月の連休明けごろから同様の現象が見られるところから、五月病という名称が、一般社会人にも用いられるようになりました。

――どのような特徴があるのでしょうか?

 精神科医の笠原嘉先生は、1977年に「五月病の特徴」として次の4点を挙げています。

  1. 受験勉強という過酷なストレスからの急激な開放によって引き起こされる、心理的な「潜水病(潜水夫が急に浮上すると血管内に気泡が発生して生じる障害)」である。
  2. 中核となる症状は無気力であるが、それはあくまで学生の本業である学業に対してのみに限られ、一方、副業であるはずのサークル活動やアルバイトには無気力どころかむしろ活発であったりする。したがって、部分的な無気力と現実逃避といえる。
  3. 大学入学をきっかけに、はじめて自立への促しを迫られたことが、五月病の始まりであることが多く、今後の自分の進路や生きがいに関する悩みを含んでいる。
  4. 五月病にかかりやすい学生は、もともと几帳面、生まじめなパーソナリティーの持ち主であことが多く、高校時代までは手のかからないよい子である。決して怠け者やわがままでなく、むしろその逆である。こういう学生は、進路をある程度決められていると順応するが、逆に大学生になって多様な選択の自由が与えられると、かえって不器用さを露呈してしまう。

――どのような症状を呈するのでしょうか?

 主に、以下のような症状であることが多いようです。

  1. 意欲の低下……やる気が出ない、おっくうである、気力がわかない
  2. 思考力の低下……考えがまとまらない、考えが浮かばない、決断できない
  3. 無感動、抑うつ……落ち込む、おもしろくない、憂うつ、感動がない
  4. 不安、落ち着きがない……落ち着かない、不安である
  5. 自分は何もできないだめな人間だと思う
  6. 興味の低下……大学や仕事がおもしろくない
  7. 眠れない、食欲がない、疲れやすい、頭が重いなどの身体的不調

 こういった症状が現れたら、自分は疲れていると判断したほうがいいでしょう。(次ページへ続く)


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INDEX
自分は、部下は、新しい環境になじんでいますか? ドクターに聞く「五月病」の症状と予防策【前編】
あなたは大丈夫? だれもがなりうる五月病とは?

五月病の原因と予防策

同僚や部下が五月病だったらどう対応すればいい?





著者プロフィール
大川内 麻里(オオカワウチ マリ)

1977年、福岡県生まれ。出版社勤務、編集プロダクション起業を経て、フリーランスのライター/編集者。

経営者の父を持つことから、幼いころよりビジネス書に慣れ親しみ、現在は年300冊以上を読む。『夢を実現した わたしの仕事 わたしの方法』(ダイヤモンド社)では、キャリア女性50人をインタビューし、働き方・生き方に迫った。

ビジネスバイブル3冊は『仕事で本当に大切にしたいこと』大竹美喜、『戦わない経営』浜口隆則(ともにかんき出版)、『プロフェッショナルの条件』P.F.ドラッカー(ダイヤモンド社)。

オフィシャルブログ http://okawauchimari.net/






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