クライアントが「こんなコンサルはいらない」と思う瞬間
前回の記事では、ITコンサルティング会社が採用したい人材に求める要素として、「論理思考力」「バックグラウンド」「実務経験」「使命感」「顧客志向」「人柄」などを挙げて説明しました。
今回は、実際にクライアント側から寄せられた本音(心の叫び?)をもとに、「こんなコンサルタントはいらない!」という観点からみていきましょう。
『一般論はいらない。ウチの会社が今何をすべきかを知りたいんだ!』
一般論や他社の成功事例、フレームワークなどを並べて、「無難なアドバイス」に終始するようでは、クライアントの支持は得られません。
現状を徹底的にリサーチし、得た情報を分析・整理して、クライアントの経営課題の解決のために何をなすべきかを必死に考え、「御社はこうすべきです」とハッキリした答えを出し、実践し、着実に成果を出すのがITコンサルタントのあるべき姿であり、責任なのです。
『システムを導入して終わり!? だったらシステム屋さんにお願いするよ!』
ITコンサルタントが評価されるのは、「クライアントの要望通りにシステムが動いたとき」ではありません。あくまで「クライアントの設定する経営目標達成に貢献したとき」なのです。
当然ながら、目標達成に貢献するためであれば「今回はシステムを導入しない」という選択肢をとることもありえます。システム導入が「目的」ではなく「手段」であるという点は、SEの仕事領域との大きな違いですね。
またITコンサルタントは、IT戦略策定だけではなく、その後の工程、すなわちシステム化の要件定義から設計、製造、運用、保守の成功までが自分の責任の範囲と認識し、戦略の実現性向上への配慮も求められます。
『ウチの会社(/業界/仕事)のこと、あんまりよくわかってないんじゃないの!?』
当事者であるクライアントと同等の知識を持つことは難しい、という前提はあるものの、クライアントをとりまく環境を知らずして、適切な解決策を導き出すことはできません。どのような業界にも、なんらかの法規制や商習慣、企業の競合関係があり、市場環境や「クライアントの顧客」の動向は逐一変化しています。
それらを踏まえて、クライアントの課題が発生した背景を把握した上での解決策でなければ、実効性が低くなってしまいます。 さらにはクライアントの業務知識についてもできるだけ把握し、ITによる類似の課題解決事例についても精通しておく必要があります。
『コンサルタントなのに、◯◯があまり上手じゃないんだね…』
この「◯◯」に入る要素はいろいろとありますが、実際の声として多いものに「コミュニケーション」「ファシリテーション」「プレゼンテーション」「プロジェクトマネジメント」が挙げられます。
クライアントは、自分たちが完璧ではないことを認識しているからこそ、ITコンサルタントに依頼をしてくるわけです。 したがって「コンサルタントなんだから、これくらいのことはできるだろう」という期待値と要求水準も当然のことながら厳しいものになります。
具体的には、次のようなレベル感を求めていると考えていいでしょう。(次ページへ続く)


