「トゥギャザーしようぜ!」 ルー大柴登場!

80年代後半。CMで「トゥギャザーしようぜ!」と満面の笑みで叫ぶ、ルー大柴のインパクトたるや、ものすごいものがあった。暑苦しく、うるさくて、いまの言葉でいうと、「ウザイ」のひとことにつきる中年オヤジだった。嫌いなタレント、ナンバー1に選ばれたことすらある。
そうするうちに、いつしかテレビで姿を見かけなくなった。ところがまた最近になって、見事再ブレイクを果たした。それも、以前なら彼を一番嫌っていたはずの女子高生たちの絶大なる支持を得てである。
ルー大柴。さまざまな転機を経験し、紆余曲折を経てきた、56年の半生には、知られざる苦節があった。
跡取りとして期待されて育った子ども時代。幼稚園にしてすでに将来の夢に出会う
――子どものころは、どんなお子さんでしたか?
僕は印刷屋の息子だったんですが、祖父が「やっと(跡取りとなる)男の子が生まれた」と、ものすごくかわいがってくれたんですね、印刷屋の次期若旦那として。でも、僕は小さいころから印刷屋に興味がなかったんですよね。
それで、幼稚園のときのことですが、学芸会があって、終わったあとに、先生に呼ばれて「◯◯組の大柴君です」と紹介されるんですが、そしたら拍手をいただけて。それが、もうチキンスキン、鳥肌が立つほどの経験で。それをきっかけに「これいいな。人前でやる仕事っていいな」と思うようになりました。思うことは自由ですからね。だから、僕は、幼稚園のときに、すでに将来進む道というか、夢に出会っていたんですね。
――学校に入学してからは、人前に立つような目立つ存在だったんでしょうか?
中学高校のころは、学芸会で選ばれたり、率先して出たりしていましたね。僕は、中学を卒業したら、旅芸人になりたいと思っていたんです。もういてもたってもいられなかったほど。でも、両親や祖父母から「冗談じゃない、あなたは跡取りなんだから」と猛反対をされまして。
結局、高校はイヤイヤ行って。高校では、3年間演劇部に所属していました。本当は裏方もやらなくちゃいけないんですが、僕は3年間ずっとキャストをやらせてもらえましたね。いまの時代って、大学を出ても、なにになるってないじゃないですか。でも、僕は、幸か不幸か、将来の理想像が明確にあったので。とにかく自分には時間がないという思いで過ごした高校生活でしたね。(次ページへ続く)


