小室淑恵式「夢をかなえる」【1】:本当の夢の見つけかた
ここからは、私がいまの仕事にたどり着いた経験をもとに、皆さんの夢を探し、実現させ、継続的に発展させていく方法についてお話したいと思います。実は、夢の見つけかたにはちょっとしたコツがあると思います。

私の場合はノートをつけることでした。社会人になりたてのころ、憤りを感じることが山のようにありましたが、周囲にはなかなか意見は聞いてもらえず、何も解決しませんでした。
どうしてだろうと考えて、ノートの左側に憤りを感じていることを書いてみたんです。それで気づいたのは、ネガティブな発言が多く、建設的でないため、聞いている側が耳を塞ぎたくなるような内容だということでした。
そこで、憤りを感じたらそのノートに書き、しばらく寝かせることにしました。そして、気分のいい時に開いて、右側にポジティブワードで書き直してみて、「もっとこうすればいいのに」「もったいない」という思考をすればいいということに気づきました。そのなかには、「自分がこうすればよかったんだ」というものが出てきます。つまり、ノートの右側に、自分のミッション、つまり夢があるわけです。
ノートの左側のネガティブワードでは、誰も話を聞いてくれません。でも、右側のポジティブワードで、「先輩、ウチの会社はこういうところを、こうしていけばいいと思うんです」と発言するようになったら、「お前はいつも提案があるんだな」と受け止めてもらえるようになりました。さらには、役員が支社の視察に来たときに、「こいつ提案があるんで聞いてやってください」と、プレゼンの機会をもらえたんです。このように、ポジティブワードで話す人にはチャンスが訪れるものです。
なかには、左側はいくらでも出てくるのに、右側がまったく書けないという人もいます。その場合は、自分に枠があるということです。かくいう私も、大学3年生のときに「働きながら子育てができないなんて、日本はおかしい」という憤りを感じてはいたものの、そんな大それたことは、政治家が取り組むべきことで、私がやることではないと思っていました。
でも、その枠は誰が作ったかというと、自分です。「この大学のこの専攻だから」「そもそも女性だから」と。そして、自分の仕事を決める際に、枠の範囲内から選んでしまう。でもそれは、本気の夢ではないので頑張れないんです。それなのに、「これが自分の夢だと思っていたけれど実現できなかった。私はダメな人間なんだ」と思ってしまう。もったいないですよね。憤りを解決するのは、ほかでもない、自分かもしれない。
ノートを書くほかに、仕事の情報収集とは関係なく、まっさらな目で新聞を読んだとき、どんな記事に心が動くか注目してみてもいいでしょう。すると、自分の課題意識が自ずと見えてきます。
もう大人なんだからと、憤りを抑えてしまう人も多いでしょう。でも、何かに憤るということは、そこに自分の課題意識があるということの表れです。ですから、まずは憤りを感じていることに目を向けてください。そうすると、きっと夢がない人なんていないはずです。(次ページへ続く)



