二度とクビにならないために英語を学ぶ派遣OLヘッテルの物語
むかしあって、これからもおこるお話。
あるところにヘッテルという不安なことが嫌いで、いつも心配ばかりしている派遣の女の子がいました。
たださえ就職難なこのご時世、たとえ職を得ても、とどまることを知らない時の中で、いくつもの会社で、お給料が下がり続けているありさま、ヘッテルは本当に不安でたまりませんでした。
ヘッテルの派遣先は激務で有名な会社で、サービス残業(*)当たり前、休日出勤当たり前(もちろん代休なんてあるわけないです)、お給料の遅配も最近では当たり前で、うつ病、行方不明者は当たり前なブラック企業でした。
もちろん朝のわけわかめな精神論唱和もあります。
ヘッテルは竜巻に巻き込まれたような気分でした。
*そういえば、カイゼンは有志が勝手にやったことだからと、残業代払わなかったら訴訟で負けた会社がありました。
数ヵ月そこで働いてみたものの、そんな会社にほとほと嫌気がさしてストレス抱えたヘッテルは、その頃ヒットしていた「嬢が教える 本当に気持ちのいい正義」(*)を読んだのをきっかけにぶっ壊れてしまい、いきなり「正義がないがしろにされてはいけない!」とタイムカードとか給料明細とか、もろもろの証拠を集めて、労働基準監督署に相談しました。
*六本木クラブナンバーワンの嬢が書いた本。他著書に「これからの性技の話をしよう ~婚活を生き延びるためのテクニック~」などがある
ヘッテルの告発のおかげで、その会社は是正勧告が入って職場環境は劇的に改善されました。
ただ会社としては、告発をした人間は許せません。執拗な追及活動の結果、ヘッテルが労働基準監督署にたれ込んだことがばれてしまい、派遣先から追い出されてしまいました。
そして、派遣先を労働基準監督署に訴える人間なんていらないと派遣会社も解雇されてしまい、まさに泣きっ面に蜂でした。
正しいことをしたのに、こんな仕打ちはあんまりだと、ようやく冷静になって後悔しまくりなヘッテルに、元派遣先の人たちはこう言ってくれました。
「ヘッテルさん、あんたのおかげで悪い会社がよくなったんだ、本当に感謝しているんだ。あんたと働けないのは残念だけど、これからもがんばってくれよ」
その言葉を聞いて、ちょっとは救われたヘッテルでしたが、仕事がないし、貯金もほとんどないどん底状態であることにかわりはありません。
もう二度とこんな目に遭わないようにどうすればいいかと考えたヘッテルは英語を学ぶことにしました。
派遣会社で働いていた時、英語ができる人は同じ仕事でも給料がよかったことを思い出したのです。(次ページへ続く)


