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エバンジェリストという職業をご存じですか?直訳すれば「伝道師」。はたしてその正体はいかに?今回は、マイクロソフトでエバンジェリストとして活動をしている西脇資哲さんにインタビュー。謎めいたキャリアの実態に迫ります。



会社の未来を伝える、エバンジェリストという仕事

―まず、エバンジェリストという仕事について教えてください。

ひとことで言うと、「お客様やパートナー様に必要とされる最新のテクノロジーをわかりやすく具体的に説明する仕事」ですね。

―マーケティングや広報の仕事とはどう違うのでしょうか?

たとえば、マーケティングコミュニケーション、いわゆる「マーコム」と呼ばれる方々は、ウェブ、紙、イベント、テレビといったチャネルを通じたコミュニケーションを行うのが仕事です。マーコムは、コミュニケーションの中身よりも、コミュニケーションの方法について精通しています。一方、広報は、企業として公に発表された「事実」を広めるのがミッション。これに対し、企業の「未来」を語るのがエバンジェリストの仕事なのです。

―なるほど。具体的にはどのような業務を行っているんですか?

パートナーやユーザーへ向けたそれぞれのイベントやセミナーで、プレゼンテーションや製品のデモンストレーションをしています。

―製品の魅力を伝えるという意味では、営業に近いアプローチでしょうか。

共通点はありますね。ただ、営業がお客様を愛しているとすれば、エバンジェリストは製品や技術を愛しているという違いがあります。

―担当製品ごとにエバンジェリストが分かれているのですか?

特定の技術、特定の製品について活動するエバンジェリストもいますし、そうでないエバンジェリストもいます。僕の場合は後者のタイプですので、マイクロソフト社の製品、サービスなら何でもやります。今はWindows Azure(*マイクロソフトのクラウドサービス)のデモが多いですが、XBOXのデモをしたこともありますよ。

―何でも屋さんですね。エバンジェリストというと、あまり聞き慣れない人も多いのではないかと思うのですが、だいたいどのくらいの数のエバンジェリストが活動しているんですか?

正式に「エバンジェリスト」というポストを用意している企業は本当に少ないと思います。外資系大手のIT企業では、うちとIBMくらいではないでしょうか。マイクロソフトには、20名を超えるエバンジェリストが活動しています。IBMには7~8人くらいかな…

―ものすごく少ないですね。

少ないですよね。でも、「エバンジェリスト」という肩書でなくても、活動内容はエバンジェリストと同じという人もいると思います。ちなみに、グーグルには、「デベロッパー アドホケイト」というポストがありまして、これもエバンジェリストに近い立場です。

―呼び方はなんであれ、エバンジェリスト的な職業はある、と。

そうです。特に、常にめまぐるしい変化にさらされているITの世界において「エバンジェリスト的スキル」のニーズというのは、とても高くなっているんじゃないかと思います。それはこの仕事を通じて、実感することですね。

会社の価値をわかりやすく伝えるという意味では、プリセールスや、セールスエンジニア、上流コンサルタントといった職業はすべてエバンジェリスト的な要素が求められるんじゃないかと思いますよ。(次ページへ続く)


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INDEX
余はいかにしてエバンジェリストとなりしか ~マイクロソフトのカリスマに聞く、IT業界の歩き方~
会社の未来を伝える、エバンジェリストという仕事

オラクルに入り、世界に手が届いた! …と同時にエバンジェリストの限界を知る

エバンジェリストとして厳しい評価にさらされる日々





著者プロフィール

1975年9月2日生まれ。情報セキュリティ専門誌編集を経て、2006年翔泳社に入社。現在はEnterpriseZine編集部、IT Initiative編集部にて、堅めの企業ITをテーマにゆるいコンテンツを企画・編集している。 趣味はデータセンターめぐり。






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