弱冠26歳、ハードワークの監査法人で育児休暇を取得した「イクメン」加藤恭輔さんにインタビュー!
政治家や芸能人が相次いで育児休暇を取得するなど、「イクメン」に関する話題が尽きない。厚生労働省の調べによると、2009年の育児休暇の取得率は女性が85.6%(前年比5ポイント減)、男性は1.72%(前年比0.49ポイント増)。水準は依然低いが、過去最高を記録した。
しかしながら、一般的な企業で男性が育児休暇を取るとなると、まだまだ勇気と労力のいる話だろう。前例もなければ制度も十分でない。社員1人ひとりの抱える仕事量は膨大だ。休暇中は当然収入も減る。「イクメンになりたいけれどなれない」とジレンマに悩む男性は少なくないのではないだろうか。
今回ご紹介するのは、ハードワークで有名な監査法人に勤めながら、弱冠26歳にして1ヵ月間の育児休暇を取得した強者、加藤恭輔さんだ。2010年11月からは事業会社に転職して、経営企画室で企業内会計士として、IR、予算策定、予実管理などを担当している。資格取得や転職、ワークライフバランスなど、キャリア全般についてお話をうかがった。
得意な数字化で、難関試験合格までのToDoを分解 1日単位に落としこむ

加藤さんが育児休暇を取得したのは、前職である中堅監査法人に勤めていたとき。さぞ、ワークライフバランスに関心があったのかと思うが、お子さんが生まれるまではどちらかというと仕事を優先するキャリア志向のビジネスマンだったという。将来自分が進むべき道として「会計」を選んだのも、比較的早かったとか。
「会計士を志したのは1年生の時。大学では商学部に属し、新しいサービスを生み出したいと考える仲間に囲まれていました。そういった話に触れていくうち、自分の得意分野を活かして、その実現に貢献できる立ち位置はないかと考えるようになりました。そうして行き着いたのが、組織づくりやファイナンスというテーマだったんです。将来の目標が明確になると、会計士の資格を取得するのは、私にとって自然な流れでした」(加藤さん、以下同)
とはいえ、好奇心旺盛な学生時代。加藤さんはサークル活動に没頭するあまり、資格の勉強はおざなりだったという。3年生で試験に合格、資格を手に事業会社へ就職というストーリーを描いていたが、そううまくはいかず。本格的に勉強を始めたのは4年生になってからだった。
一念発起した加藤さんがまず行ったのは、合格のために必要な項目を出すことと、それぞれの勉強項目にかかる時間を算出する作業だった。合格までの道のりを分解し、具体的な毎日の作業量に落としこむことから始めたのだ。
「勉強項目を試験日までの日数で割れば、1日にやるべき勉強量が明確になります。日々のノルマを達成できないと、万全の態勢で試験に臨めないわけですから、否が応でもやらざるを得ません」
こうして勉強に約1年間没頭した結果、無事合格。社会人として、会計士としての人生が始まった。(次ページへ続く)


