俳句はビジネススキル向上に役立つ? ブームの理由を探る!
最近、俳句を始めるビジネスパーソンが増えているという。たしかに、ブームの兆しはある。「おーい、お茶新俳句大賞」は今年で22回目を迎え、俳句の親戚「川柳」は、バラエティ番組で引っ張りだこだ。

そこで今回は、「日経ビジネスアソシエ」などで俳句指導の連載を持つ、俳人・堀本裕樹さんにお話をうかがった。堀本さんは、河賞、角川春樹賞など受賞、俳句結社「河」編集長を3年間務めた後に独立した、俳句界期待の若手である。
「俳句は『引き算』の文芸。自分が思うことを五・七・五の17音で伝えるためには、言葉を極力削り落す作業が必要です。言葉を省略することで、聞き手のイメージが膨らみ、詠み手が考えもしなかった解釈や新たな視点が生まれます。句会では、詠み手と聞き手がディスカッションをするのですが、とても盛り上がります。お互いの相違を交換する喜びがあり、そこがビジネスパーソンにも響くのではないでしょうか」(堀本さん、以下同)
たしかに、仕事の面白みを、人とのコミュニケーションに基づく成果とする人は多い。あるアイディアをもとに、さまざまな意見を交換し合うことでゴールを探す。ビジネスシーンでは、なにかしらの縛りが出てくるが、俳句なら17文字の文章を読むだけで、初対面でもすぐに意見交換ができる。ともに探す答えに唯一の正解はなく、その場で出会った人たちだけのものが生まれるわけだ。
「俳句で培った言語センスは、仕事にも役立つと思います。プレゼンにしろメールにしろ、冗長になっては聞くほうもダレるだけ。キャッチーな言葉や表現を使って、相手に訴えかけるのは誰もがやっていることでしょう。
こうした点から、コミュニケーションや言葉のスキルがアップするのではないかと、社内トレーニングに取り入れたいという声も聞こえてきます。私もこれには大賛成です。初対面の人が集まり気軽にコミュニケーションを測れるという点では、新入社員の研修にも向いているかもしれませんね」(次ページへ続く)



