ナビサイト限定の就活に疑問を感じ、Facebookにたどりつく
――小笠原さんは、2010年5月に独立されていますが、それはやはりソーシャル採用をメインで行うためですか?

「いいえ、もともとはソーシャルに限らず、採用を最適化する仕組みを作りたいと考えて起業しました。人材業界に身を置いてもう11年になりますが、自社の採用責任者やクライアントの採用コンサルティングをしてきて、ナビサイト限定の就職活動に限界を感じていました。大学に直接話をしにいったり、Twitterをやったりと、試行錯誤を重ねていました。
そんなある日、本当に趣味の範囲で、岐阜県の鶴の焼き物を手がける窯元さんのために、Facebookのページを作ることになりました。それが、海外の方もファンになってくださるなどして、予想よりはるかに大きい反響があったんです。これはおもしろいなと。
その後、大学から、Facebookをゼミで活用したいので、そのコンサルをお願いしたいというお話をいただくようになりました。こうした積み重ねから、『Facebookは採用に結びつくんじゃないか』と思い至ったわけです」
――TwitterとFacebookについて、就職活動での利用という視点からみると、どのような違いがありますか?
「もっとも大きいのは、匿名でもできるか、実名かというところじゃないでしょうか。Twitter経由で知り合った学生に会ってみたら、『プロフィールにはそう書いてましたが、実は◯◯大学じゃないんです』なんてこともありましたしね……。もちろん、本当のことを書かなきゃいけないなんて義務はないかもしれませんが。
どちらにしろ、学生に対しては、ソーシャルメディアでは、ITスキルよりコミュニケーションスキルが重要だと繰り返し伝えています。たとえば、企業の人事担当者をFacebook上で見つけては、面識もないのに、友だち申請を送りまくる、なんてこともあるんですね。申請すること自体が間違っているわけではないんですが、手紙やビジネスメールを書くのと同じで、なぜ会いたいのか、どういう話をしたいのかが伝えられないと、『想い』は伝わらないよという話をしています。もちろん、とにかく使ってみて、失敗して、学んでいけばいいのだと思いますが」
――たしかに、人事と学生が集まる会に参加すると、その場で申請が来たりしますね。承認するんですが、その後はなかなか発展しない場合が多いですね。(次ページへ続く)



