このエントリーをはてなブックマークに追加



タグ: 起業 介護
1 2 3 4 →

 今回は、介護業界をインターネットで変革する別宮圭一さんのお話です。もともとシステム開発会社の営業だった別宮さんは独立後、介護業界におけるIT化の遅れを知りました。そこでインターネットで、介護現場で働く人や介護に関わる家族の声を“集合知”にし、介護の新しい時代を切り開く事業を始めました。



システム業界の営業マンが介護ベンチャーで起業
「インターネットで幸せな介護を実現したい」

 近年、家族の介護を理由に会社を退職・休職するビジネスマンが増えている。介護の苦労は当事者になってみなければわからないことが多く、その苦労や不便さの多くは、改善されないままであることが多い。株式会社インターネットインフィニティの別宮圭一さんは、そんな介護の世界を変えるべく、インターネットの世界から介護業界に飛び込んだ。

 2000年に始まった介護保険制度により、家族だけが担っていた介護を専門家にアウトソースする仕組みができた。同社は、訪問介護、デイサービス、居宅介護等の福祉事業所を20拠点置くだけでなく、ケアマネジャー向け専門サイト『ケアマネジメントオンライン』、介護事業の運営をサポートする『ケアビズPLUS』等で、介護に関わる人々に役立つ方法を発信している。

 別宮さんは、新卒でコンピューターメーカーに入社。生産管理の仕事に携わった後、コンピューター系専門出版社の営業職に。システム技術者向けのマニュアル書籍の法人販売を行った後、「自分自身がお客様に直接システムを販売する仕事がしたい」とシステム開発ベンチャー企業に転職。eコマースシステムの営業マンとして約3年間働いた。当時は1990年代後半から続くITバブルで、システム構築の仕事が世の中に溢れていた。

 「多くの案件があり忙しく、システム販売後にお客様の変化に合わせてシステムを改変していくことができませんでした。私はシステムの“導入”だけでなく、お客様のビジョンを共有した上で“保守”の仕事がしたかった。『自分で会社を作れば、システム導入後のサポートを自分なりの方法でできるのではないか』と思いました」

 会社を辞めて独立することを決めた時、真っ先に思い浮かんだのは出版社時代の後輩、山田知輝さんのことだった。「他人とは違う、新しいことがしたい」という価値観が同じで、転職後も仕事について熱く語っていた2人は意気投合し、起業することを決めた。

受託開発からスタート 新事業アイデアにつながる案件を受注

 2001年5月、29歳のとき、有限会社インターネットインフィニティを設立した。独自の新ビジネスを始めようと考えたが、アイデアは見つからず、受託開発の仕事をコツコツ進めながら、ビジネスチャンスを探した。開業から1年後、介護ビジネスを行う会社から業務システム構築の依頼が舞い込んだことが転機となった。

 「当時、介護のことをまったく知らなかったので、介護事業の仕組みを調べ、同社の業務フローをヒアリングしました」。介護保険法を勉強し、介護現場の実態や業務内容を調べるうち、別宮さんは介護業界のIT化の遅れに愕然とした。システム納品後も、その衝撃は忘れられなかった。(次ページへ続く)


  →

INDEX
IT×介護で、新サービス・効率化を目指し起業 「介護=高齢者を交えた団欒」にしたい
システム業界の営業マンが介護ベンチャーで起業 「インターネットで幸せな介護を実現したい」

受託開発からスタート 新事業アイデアにつながる案件を受注

急がば回れ 業界を知るため、現場に飛び込む

業界の空気を読まず、飛び込み営業

「高齢者の生活を向上させる仕事」に使命感

現場の声を聞き、新ビジネスの発想につなげる

新ビジネス、効率化で介護現場の処遇を改善したい





著者プロフィール
滝岡 幸子(タキオカ サチコ)

経営コンサルタント・中小企業診断士、有限会社ポテンシャル 代表取締役、『ひとり起業塾』主宰。
大手外資系コンサルティング会社を経て独立。中小企業向けの経営コンサルティング業務を中心に、新規事業開発、企業研修、講演、各種メディアでの執筆連載など多方面で活躍中。小資本、低リスクで身軽に起業するノウハウを伝える「ひとり起業塾」を主宰。著書に『図解 ひとりではじめる起業・独立』(翔泳社)、『はじめよう!移動販売』(同文舘出版)がある。






スポンサーサイト

年収1000万円へのエグゼクティブ転職
職種
業種
フリーワード

職種
フリーワード

タグクラウド



ページトップへ
ページトップへ