専業主婦時代に「ゆるベジ料理研究家」として起業

浅倉ユキさんは、東京・荻窪で、ゆるベジ料理教室「another~kitchen」を主宰している。「ゆるベジ」とは、肉・魚・卵・乳・砂糖・みりん・ダシ等を一切使わないベジタブル料理。ヘルシーなだけでなく、驚くほど簡単な手順で美味しい料理ができると、教室はいつも盛況だ。
「私は面倒くさがりで、すごく“せっかち”な性格なので、料理は『思い立ったら、すぐに作り上げたい』と思っています。のんびりとは時間をかけない、手抜き野菜料理ですね(笑)。野菜料理に目覚めたのは、長女を妊娠した際、通っていた助産院が玄米・菜食を薦めていたからです」
3児の母として、子育てと両立しながらの料理教室運営。専業主婦時代に感じた「行き詰まり感」や「社会からの疎外感」が、現在の活動の原動力だ。「子どもが3人いても、できないことは何もないと思っています」
浅倉さんは大学卒業後、就職活動はせず本屋でアルバイトをしていた。その頃から集めた料理本は数千冊に及ぶ。25歳のとき、長女を妊娠。「仕事を続けていきたい」という気持ちが強く、出産の2週間前まで働き、出産後2ヵ月で仕事に復帰した。29歳で次女を妊娠するまで、仕事は辞めなかった。
子連れでもお酒を飲みたい! 月1回ホームパーティーを開催
妊娠してみると、子どものいる友人がいない。友人は、「子どもを連れて来て、一緒に遊ぼうよ」と誘ってくれるが、子連れで出掛けられる場所は以外と少なかった。
「飲みに行けない、遊べないことが不満でした。子育て中でも楽しく飲める方法を探した結果、自分でホームパーティを開いて仲間に来てもらうことにしました」
2004年、友達を自宅アパートに呼び、ホームパーティを月1回開催するようになった。会費は材料費のみで、500~1,000円。パーティ前日には20~30名分の材料を買い込み、1日半かけて料理を1人で作った。
「友達の友達とかよく知らない人も来て、狭い部屋でテーブルが足りず、ダンボール箱を机代わりにするような感じでしたが、意外と楽しく飲めました。『ホームパーティを開くからって、きれいなお皿を揃えなくてもいいじゃん』と、自分の中のハードルが下がったことは収穫でした。また、狭いキッチンで大量の料理を作る技術が身に付き、安い会費ならそれに見合った料理を考えるようになり、多くのレシピが出来上がりました」
そのうち友人から「料理を教えて欲しい」と言われるようになり、趣味のような感覚で始めた料理教室が起業のきっかけとなった。(次ページへ続く)



