「日本のエコ技を世界へ」 エコトワザ・大塚玲奈さんの起業物語
株式会社エコトワザの代表・大塚玲奈さんは、環境問題に配慮した日本の伝統技術や商品を世界に発信している。季刊誌「eco+waza(エコトワザ)」を発行するほか、イベント開催、ECサイト運営などを手がける。

ECサイトで取り扱うのは、国産の木材で作られた玩具や家庭用品、西陣の職人が織る繭の端糸を使ったタオル、瀬戸内海の海塩が配合された石鹸、日本の樹木に100%由来したアロマ精油など。すべて、自然環境への負荷を下げるエコ商品だ。
エコロジー×日本伝統の知恵・技という、セグメントされた情報発信は、環境問題に関心の高い人たちに受け入れられ、広がり続けている。
「環境問題+帰国子女」 ユニークな背景から起業家の道へ

大塚さんは1980年生まれ、2歳から10歳まで米国・ニューヨーク州で育った。日本に帰国すると、ぜんそくにかかった。公害について調べるようになり、環境問題にたどりついた。
「帰国子女の私にとって、当時日本は外国でした。『すごく素敵な国なんだろうな』と思って帰ってきたら、ぜんそくを患ってしまって……。おまけに外国人扱いされて、アイデンティティクライシスに陥りました」
帰国当初は苦労したものの、元来わんぱくだった大塚さん。中学生にもなると、体育会系の劇団を作るなど、リーダーシップを発揮して日本に溶け込んでいった。
「昔から、既存の組織に入るのは苦手で、新しいことを始めるのが好きでした。劇団を作った理由は、体育会系の私たちには、文化祭で活躍の場があまりなかったから。脚本は私が書きました」
充実した学生生活を送りながら、環境問題への関心は持ち続けていた。大学生になると、環境サークルを立ち上げ、セミナーや勉強会を開催した。
大学3年生になると、1年間米国に留学し、自分が日本人であることを再実感する。「日本人は奥ゆかしく、長所をアピールしないので、日本の良いものが海外に上手く伝わっていない」と感じた。自分が海外と日本の架け橋になりたいと思った。
大学を卒業すると、リクルートに入社する。はじめから、「3年働いて会社を辞め、起業したい」と、起業家になる意志を伝えていた。(次ページへ続く)



