突然ですが……ストレスって何かご存じですか?
まずはじめに、皆さまに質問です。「今、会社で何かストレスはありますか?」──はい、そうですね。「当たり前だろ!」とか、「毎日たまりまくってるよ!」とか、ちょっとお怒り気味の声が聞こえてきそうです。もしかしたら中には「ストレスなんて全然ないよー」という人もいるかもしれませんが(ただし、それはそれで問題アリ。このお話はまたの機会に)、いずれにしても即答できることでしょう。
ではもう1つお聞きします。「ストレスって何ですか?」──これはどうでしょう。今の日本は「ストレス社会」なんていわれているくらいストレスという言葉は日常的に使われていますが、改めてこう問われると、きちんと説明できる人が、じつはたいへん少ないのです。
ストレスは「刺激」を受けとめる「評価」によって発生する
ストレスはもともと物理学の用語で、外部からの力を受けた物質の「ひずみ」を意味します。それを生理学的に人間に当てはめていうと、ストレスとは、なんらかの刺激によって心身に「ひずみ」が生じた状態ということになります。
その「ひずみ」=ストレスはどのように生まれるのか、もう少し詳しく説明しましょう。まず、きっかけとなる「刺激」にもいろいろありますが、たとえば会社でよくあるのは、「大事なプレゼンテーションがある」、「上司が怒る」といったことです。ただ、こうした刺激が必ずしもストレスに結びつくわけではありません。刺激を受けとめる人がそれをどう「評価」するかによって、変わってきます。
「楽しみだ」、「がんばろう」と評価した場合には、いうまでもなくストレスにはつながりません。それが、「失敗したらどうしよう」とか、「自分はなんてダメ人間なんだ」という評価になると心身の「ひずみ」を引き起こし、ストレス反応として現れるのです。

このように、ストレスは刺激に対する評価によって決まるわけですが、この評価はとても主観的なもので、たとえ同じ刺激を受けたとしても、その人の性格や価値観によってまったく異なるものになります。ストレスにかなりの個人差があるのは、このためです。
なお、ストレスは心身の「ひずみ」ですから、その反応は心(感情)と身体の両方に現れます。たとえば「不安になる」、「気分が悪くなる」というのが感情反応。心拍数が速まったり、冷や汗が出たりするのが身体反応です。いずれも、「ひずみ」が大きく、長くなるとストレス反応が慢性化して、心身の健康を損ねることにもなりかねません。


