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 転職難民に落ちないため、生ぬるい情報収集に喝を入れている本連載。第2回を読んで、実際に昼飯を抜いてビジネス雑誌を買ってくださった方、ぜひご連絡ください。第3回は、新聞・一般雑誌編です。 【バックナンバーはこちら】



業界を志望する東大生ですら、新聞を読んでいない現状

 前回のビジネス雑誌に続いて、新聞・一般週刊誌の話をします。前回ご紹介したビジネス雑誌は、実は雑誌離れの中でもまだ健闘している方です。

 その点、一般週刊誌は苦戦しています。ビジネス雑誌に比べて薄く、その分、大きな特集を組みにくい、スキャンダル記事も興味を引かなくなっている、などの理由が考えられます。

 一般週刊誌と同じく、新聞も苦戦しています。産経新聞は100人の希望退職を実施。大手全国紙では初めて、と言われています。

 産経新聞に限りません。朝日新聞社は2008年に出版部門を分社化、朝日新聞出版を設立しました。他にも、経費節減策や中途採用の停止など、新聞各社で景気の良い話はほとんどありません。

 朝日新聞出版・週刊朝日の記者ブログ「週刊誌記者のブログ」にはその原因の一端と危機感を日記にまとめています。

新聞業界への就職を希望する東大の複数の学生が、新聞の必要性は認めつつも一人暮らしで新聞は購読してない、図書館で週に一回くらい読んでます、あとはネットでフォローしてます、と言うのにはビックリしたけどね、編集長によればコレが当たり前だ。(2009年6月15日「霞ヶ関」より抜粋)

 新聞業界を志望する東大生すら、新聞を購読していない人がいるという現状。ほかの業界を志望する学生の購読率たるや、どれほどのものでしょう。

 私も、まったく同じ話を別の大学で聞きました。新聞はネットで十分、雑誌も同様だとのこと。ためしに200人近い学生にアンケートを取ってみたところ、半分は雑誌を読まない、半分は読むと回答しました。

 それではどんな雑誌を読むのか。「Number」などのスポーツ雑誌、「anan」などのファッション雑誌、それから漫画。要するに、趣味かファッションか漫画が雑誌であって、「週刊朝日」や「週刊文春」などの一般週刊誌は自分の読むものではない、と認識しているのです。これがどの大学でも同じだとすれば、そのまま社会人になっても読まない可能生の方が高いでしょう。

 実は先日、J-CASTニュースで大学問題に関する連載(「最高学府はバカだらけ この現実どうするのか」)があり、そのトップバッターとしてご指名いただきました。そこで、学生の雑誌離れについて上記の話をしたところ、コメントが殺到しました。

 中には次のようなコメントも。

雑誌なんて気分転換に読む物。ネットで情報が何でも得られる時代だからね。ジャーナリストも馬鹿だらけなのかな??

 投稿者が学生か社会人かは不明ですが、どちらであっても、ネット万能論が根強いことを示す一端と言えるでしょう。

ネットニュースのネタ元である新聞・雑誌で掘り下げろ!

 それでは、新聞や一般週刊誌を読む価値はネット万能論者の言うように、本当にないのでしょうか? 私はそうは思いません。先ほど、ご紹介した週刊朝日ブログの記者も次のように書いています。

YAHOOの表層的なニュースしか知らずに新聞を読まなくて本当に大丈夫なの? 大臣が辞めたのは知れても、なぜ辞めたのか、それがどんな意味を持つのか、何が変わりうるのか、自分の生活にどう影響するのかは知る余地がない。その危うさをどう知ってもらうかが、たぶんマスコミがマジで生き残るための課題だ。でないと、本当に死んじゃうかもだよ、たぶん。

 表層的なニュースだけならネット・携帯でも十分でしょう。しかし、ニュースのヘッドラインに隠されたメッセージは何か、その後どうなる可能性があるのか、などの分析は新聞や一般週刊誌の得意とするところ。

 それにネットでは、あるニュースは把握できたとしても、別のニュースには気づきません。その点、新聞や雑誌だとパッケージとしてまとまっています。前にこの連載でご登場いただいた中川淳一郎さん(「『ウェブはバカと暇人のもの』著者に聞く 一般ビジネスパーソンのためのウェブリテラシー(前編)」)も次のように説明していました。

興味ある記事だけでなく、ひと通り目を通すことになるでしょう。その分、読者は情報が広がります。ネットだと興味ある記事だけしか読みません。そうしたメディアですから、どうしても偏りが出てしまいます。

 私もまったく同感です。加えて今のネットは、少なくとも日本では、相当にテレビ・メディアの影響を受けています。では、テレビがどこからネタを引っ張っているのか。実は、新聞・雑誌から引っ張っている例が少なからずあるのです。それならば、大元の情報提供者である新聞を読んだほうが早いのでは?と考えられます。

 ですから、「ライバルに差をつける情報収集」という点で、新聞・一般週刊誌を読むことは有効だと考えるのです。では、読み方のポイントを3つほど紹介しましょう。(次ページへ続く


 
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INDEX
ライバルに差をつける転職情報収集術(3) それでもやっぱり、新聞は読まねばならぬのだ!
業界を志望する東大生ですら、新聞を読んでいない現状

ネットニュースのネタ元である新聞・雑誌で掘り下げろ!

新聞・雑誌を効率的に読む3つのポイント




著者プロフィール
石渡 嶺司(イシワタリ レイジ)

1975年北海道札幌市生まれ。私立北嶺中・高等学校、代々木ゼミナールを経て東洋大学社会学部社会学科に入学。卒業後、派遣社員、無職、編集プロダクション勤務ののち、2003年にライターとして独立。以後、大学・教育問題や学生の就職活動などを中心に評論・執筆活動を行う。全国の大学を見学して回り、2008年現在、300校を超える。著書は『転職は1億円損をする』『最高学府はバカだらけ』のほかに、『進路図鑑2010 』(光文社ペーパーバックス)などがある。2008年11月に刊行の『就活のバカヤロー』(光文社新書)が10万部を超えたほか、過去の著作はすべて書き下ろし・黒字化していることが自慢。

「ライター石渡嶺司のブログ」

 






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