このエントリーをはてなブックマークに追加




『シュガー社員が会社を溶かす』の著者、田北百樹子さんに「ブラック企業」についてお話を聞いています。後編では、「ブラック企業だ!」と訴えるシュガー社員への具体的な対策方法をうかがいます。【バックナンバーはこちら】



3つの自覚を持たせて、シュガー社員を育成せよ

石渡:前回の話をお伺いしていると、シュガー社員には、やはりいろいろと問題があるな、と改めて思いました。その源泉はどこにあるとお考えですか?

田北:あえて1つ挙げれば、家庭でしょう。家庭で教えておくべきマナーや労働の価値観を、親はきちんと伝えていません。少子化で1人あたりにかけられる教育費が上がり、豪華主義になっていることも原因でしょう。

石渡:こうした背景を持つ若手社員を、上司・先輩社員が育成するにはどうすれば良いですか?

田北:3つの自覚を持たせることです。

  • 組織人としての自覚
  • 作業と仕事の違いの自覚
  • ダメ出しは人格否定でないという自覚

 この3つです。

石渡:なるほど。私が興味深いのは、2つ目の「作業と仕事の違いの自覚」という点ですね。ライターの修行段階として、データマンという職種があります。一覧表などの入力作業をしたり、そのためにアンケートを作って送って、送付先に電話確認をして、という仕事です。正直、面白くも何ともない。

 でも、これを単純作業と思ったら、それは思い違いです。アンケートはどういう文面なら相手が答えやすいか、電話確認も相手を怒らせないように回答を集めるのはどうすればいいか、そのあたり、きちんと考えながらやる必要があります。それができる人はデータマンからライターにステップアップできますが、そうでない人が残念ながら多いです。

シュガー社員は労働法に詳しい 裁判になることも

 ところで、会社側がシュガー社員対策としてできることは他に何があるでしょうか?

田北:ずばり、法令順守です。これができていないと、シュガー社員から「ブラック企業だ」と言われ、裁判になることもあります。しかもその場合、法的には法令遵守ができていない会社側に非がある、ということになります。

石渡:自分の会社がどの程度のブラック企業か、そのチェック表が『ブラック企業とシュガー社員』には掲載されています。気になる読者の方は是非試してみてください。中小企業やベンチャー企業だと、該当するところは結構多い気がします。

 この、企業がブラックかそうでないかは、シュガー社員とどう関係があるのでしょうか?

田北:これまでは、企業が家族的経営をし、「利益が出るまでは我慢して欲しい」「会社の決めたことが正しい、だからそれに従え」でも許される部分がありました。しかし、今では会社が決めたこと、たとえば就業規則で定められた内容が、法的に正しいかどうかチェックしなければなりません。

 時々、時間外手当は支払わないと書いてある就業規則を見つけて驚くことがあります。おそらく、上司・先輩社員よりシュガー社員の方が労働法には詳しいかもしれませんね。ネットには労働問題を詳しく扱うサイトがいくらでも存在しますし。(次ページへ続く)


 
1 2
→

INDEX
ブラック企業とシュガー社員、悪いのはどっちだ?(後編)
3つの自覚を持たせて、シュガー社員を育成せよ

シュガー社員は労働法に詳しい 裁判になることも

中小企業も「就業規則」を明確に示したほうがよい

シュガー社員の言い分が、「法律的には」正しいことも

ブラック企業でも、自分のやりかた次第で大きく成長できる




著者プロフィール
石渡 嶺司(イシワタリ レイジ)

1975年北海道札幌市生まれ。私立北嶺中・高等学校、代々木ゼミナールを経て東洋大学社会学部社会学科に入学。卒業後、派遣社員、無職、編集プロダクション勤務ののち、2003年にライターとして独立。以後、大学・教育問題や学生の就職活動などを中心に評論・執筆活動を行う。全国の大学を見学して回り、2008年現在、300校を超える。著書は『転職は1億円損をする』『最高学府はバカだらけ』のほかに、『進路図鑑2010 』(光文社ペーパーバックス)などがある。2008年11月に刊行の『就活のバカヤロー』(光文社新書)が10万部を超えたほか、過去の著作はすべて書き下ろし・黒字化していることが自慢。

「ライター石渡嶺司のブログ」

 






スポンサーサイト

年収1000万円へのエグゼクティブ転職
職種
業種
フリーワード

職種
フリーワード

タグクラウド



ページトップへ
ページトップへ