日本女性が団結し、世界の女性問題に挑むWE21ジャパン
市民から寄付された衣料や雑貨を販売するリユース・リサイクルショップ「WEショップ」を運営するWE21ジャパンのネットワーク(以下、WE21)。WE21は神奈川県内35地域それぞれにNPO法人を設立し、53店舗の「WEショップ」を持つ。店舗の事業収益、寄付金等をもとに、アジアの女性たちの自立支援等を行っている。
2008年度は、世界24カ国向けに約2,100万円を支援した(WE21地域NPO全体の合計)。専門性の高いNGOを通して、たとえば、アフガニスタン・教科書指導書の活用と授業運営に関する教育研修に約98万円、インド・多目的教育センター設立に145万円、カンボジア・伝統織物研修支援に50万円等を寄付した。
「私たちの活動は営利事業でなく、女性たちが集まって行う社会運動です。『社会をより良くしていきたい』という想いから、この事業が生まれました。目的の1つは、リユース・リサイクルショップの運営を通して、世界の女性問題、貧困、紛争、戦争について考え、一緒にアクションを起こし、地域市民の考え方を徐々に変えていくことです」

WEショップの「WE」とは、Woman’s Empowerment。女性たちのエンパワーメントとは、「もともとそれぞれの女性に内在する能力に気付かせ、背中を押すこと」だと言う。
「今まで女性たちは、物事を決定する場に身を置いてきませんでした。それが女性たちのエンパワーメントに繋がらなかった理由です。WE21では、各地域の責任者が、地域に関する責任を持って、ショップ運営を行っています。アジアに住む女性のエンパワーメントと謳っていますが、この活動自体が私たち日本女性のエンパワーメントにつながっていると思います」
NPO法人WE21ジャパンの理事長、郡司真弓さんは1950年生まれ。1984年に生活クラブ生協に入会した頃から、社会活動に目覚めた。
「娘がアトピーになり、生協に入りました。生協の学習会に参加し、合成洗剤と粉石鹸の違い、添加物についてなど、今まで知らなかったことを学んだのです。それから生活環境に関する疑問を調べるようになりました。少しでも安全な食べ物、良い環境を次世代に残していきたいと思うようになったのです」
イギリスのチャリティショップを手本に、96年第一号店をオープン
1996年、生活クラブ生協で活動する女性たちがヨーロッパの市民社会や福祉活動を見学した際、イギリスの国際協力NGO「Oxfam」が運営するチャリティショップ「Oxfamショップ」を視察した。当時、イギリス国内に「Oxfamショップ」は約890店舗あり、市民から寄付された品物を販売する事業で資金を集め、海外支援を行っていた。
「私自身はその視察に行っていないのですが、仲間から、『Oxfamでは、草の根の市民が参加する活動によって、ダイナミックに地域社会を作っている』と聞きました。日本にもそのような活動があれば、地域社会がより良くなるに違いないと話し合い、『日本版のチャリティショップを作ろう』ということになりました」。それから関係者は現地を再び視察し、準備を進めた。
そして1998年4月、神奈川県厚木市に第一号店「WEショップ厚木」をオープン。地域住民から寄付された衣料を仕分け、値段付けして販売、買う人が志を込めて購入した。「面白い活動だと思い、私が住む地域にもお店をオープンすることにしました」。同年6月、神奈川県横浜市泉区に
に「WEショップいずみ中田」を開店。
「『事業を始めて赤字になったら、どうしよう』とは、いっさい考えませんでした。面白そうだからやってみよう、ダメだったら仕方がない。とにかくやってみようと思ったのです」。9月には、各地のWEショップをまとめる本部として、任意団体「WE21ジャパン」を設立した。(次ページへ続く)



