これまでの仕事人生を振り返って「成長語録」を作ろう
今回から、数回にわたり「人を育てる語録」というテーマでお届けします。
このたび、新作『内定を決めたひと言』(中経出版)を発表しました。就活生が就活中に出会った言葉を紹介する本です。
就活において、学生は自分の未来に向けて期待と不安を抱えながら、一歩踏み出します。その時に出会った言葉は、人に気づきを与え、変化や成長のキッカケになります。本で登場するいくつかの語録を紹介しましょう。
- 「会社がキミを選ぶんじゃない。キミが会社を選ぶんだ」(学生の相談に対する、人事担当者のひと言)
- 「お前の経験はお前にしか説明できない」(寮の先輩からのアドバイス)
- 「お金=ありがとう」(役員面接での、面接官の言葉)
- 「次の面接まで、その屈辱をもっと振り返ってみろ」(挫折について話したときの、面接官からのひと言)
- 「未来の自分には絶対の自信があります」(社長面接で、内定を決めたひと言)

就活生だけでなく、社会人の皆様にも働く上で、また転職活動をする上でヒントになる言葉がたくさん掲載された本になっております。ぜひ、手にとっていただければと思います。
言葉は大きな力を持っています。皆さんにぜひオススメしたいのは、自分に影響を与えた語録を作るということです。読み返すと、苦しいことがあったときに元気が出ます。また自分自身の成長のヒントになります。ぜひ、自分をつくってきた「言葉」を振り返ってみてください。
今回は、私の「言葉」を紹介します。現在35歳、社会人13年目ですが、20代を振り返ると「あの言葉のおかげで成長させてもらったな」というのが、いくつも思い起こされます。どれも、偉人の言葉ではなく、上司など身近な先輩から直接もらったものです。皆さんが成長するヒントにもなると思いますので、ぜひ参考にしてください。
納得できない仕事でも「お前は負けたのだ。もっと悔しがれ!」
1997年、私は株式会社リクルートに入社しました。配属されたのは通信サービスの部署でした。決して自分の希望ではありませんでした。
当時のリクルートには非常に理不尽な新人研修がありました(今も、一部の部署では残っていると思いますが)。それは、「飛び込み大会」というものです。入社して間もない新人に担当エリアの地図と、大量の名刺とパンフレットが渡されます。そして、決められた期間、飛び込み営業を繰り返し、何人の人と名刺交換をするのかを競い合うのです。結果は事業部全体にメールで告知されます。
このような研修をすること自体納得がいきませんでした。お客様に対しても失礼で迷惑なことを、なぜやらなくてはならないのかと思いました。それでも頑張らなくてはならないなと思いつつ、「やるからには1位を取る」と宣言し、初日がスタートしました。結果は惨敗でした。ビルの最上階までエレベーターで上がり、階段で下りてフロアをまわるのですが、受付で相手にしてもらえないことや、名刺交換を拒まれることが続きました。精神的にも肉体的にも参ってしまいました。1日100枚の名刺交換を目標にしていたのですが、初日の成績は60枚前後だったと思います。
疲れ果ててオフィスに戻った時に、先輩に言われたのがこの言葉、「お前は負けたのだ。もっと悔しがれ!」です。納得いかないまま、臨んでいた飛び込み大会ですが、勝ち負けにこだわること、そのために頭と心と体を総動員する姿勢を学んだ言葉でした。今でも、大切にしている言葉です。働くときには理不尽なことにもよく直面しますが、言い訳禁止で、勝つことにこだわりたいところです。(次ページへ続く)



