大学院で「議員インターン募集」のポスターを見て、政治の世界へ

石渡:前回に引き続いて、民間企業から3バンなしで世田谷区議会議員になった中塚さちよさんにお話をおうかがいしていきます。明治学院大の福祉の大学院に入学されたところまではおうかがいしました。
中塚:一般入試で入学して、さあ勉強するぞと思っていたら、やはり大学院、甘くはありません。特に明治学院大は福祉の伝統校ということもあってか、厳しくて。
石渡:確かに明治学院は福祉分野では伝統があって、強い影響力があります。
中塚:大学院の教授に「君は現場はわかっているけど、制度論などの勉強は不十分だ」とばっさり斬られてしまいました。
石渡:なるほど。
中塚:「まあ、3年くらいゆっくりやればいいよ」と言われて、悔しくなって。奨学金は貰っていましたけど、それでも学費のことを考えればそうそう時間をかけるわけにはいきませんでした。それで、どうしたらいいかと考えていたら、学内に「地方議員のインターン募集」のポスターがあって。
石渡:中塚さんの話にはよくポスターが登場しますね。
中塚:私、ボスターにだまされやすいのでしょうか。議員のインターンをすれば、福祉の制度について勉強できると当時は考えていました。そのポスターがきっかけで、世田谷区議・稲垣まさよしさんの事務所に行くことになったのです。
石渡:そこではどんなことを?
中塚:質問作りの手伝いや陳情対応などいろいろです。その後、国会議員のインターンシップの存在を知り、小宮山洋子代議士の事務所にインターンに行くことになりました。このあたりで、「いつか将来こういう仕事ができたらいいな」と思うようになりました。
石渡:ようやく、ここで政治の道を意識されたということですね。小宮山洋子事務所ではどのようなことを?
中塚:民主党の厚生労働部門のワーキンググループの会合などに、議員の代理として出席していました。そこでの話をメモにまとめるなどしていました。
院卒業後、コンサル会社に就職 公募に合格し公認候補に
石渡:そのときは福祉の理論・制度論などは相当勉強できましたか?
中塚:はい。いろいろとわかるようになり、大学院も2年で修了できました。修了後はコンサルタント会社に就職しました。そこで自治体から委託を受けて、福祉関係の調査や行政の計画策定にかかわる研究員として働いていたら、都議・区議の公募の話を小宮山さんからいただきました。
石渡:公募ですか?
中塚:はい。「区議も増やしたいし、その中でもしがらみがなく、得意分野のある人を増やしていきたい」と言われて。せっかくいただいたお話だったので応募しました。
石渡:公募はどのような方法でしたか?
中塚:面接と書類選考です。面接の際に「選挙に勝てないといけない」と言われたことを覚えています。実は私、選挙運動の経験はほとんどありませんでした。結局、公募に合格し、区議候補となったのが2006年のことです。公認発表が5月。会社はその直前に辞めました。(次ページへ続く)



