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「こういう企画はダメ」というネガティブな話は、あまり好まれませんが、実はとても重要で、失敗を防ぐことにもつながるのです!



 こんにちは。

 今回は「何が正しくないかを知ることは重要」というお話をさせていただければと思います。

 たとえば何か企画を立てるとして、市場データを読み込んでから顧客のニーズをとらえた企画を作ってみます。そして、仮にいま、世の中には電話しかなくて、テレビ電話がなかったとします。ここで仮に、テレビ電話の企画を立ててみたらこんな感じになるでしょうか。

「テレビ電話」の企画を立ててみる

 テレビ電話は、よく昔のSFっぽいアニメなどで登場していましたよね。腕時計型の通信機を使ってやりとりしているシーンなどがあったと思いますが、カメラと携帯電話という条件が揃ったら、誰でも「あのテレビ電話を実行に移さない手はない」と思うはずです。以下、テレビ電話をやるべきだと仮定した場合、テレビ電話のメリットについて書いてみます。

声だけだと意図がわかりにくい

 会話のうち、非言語コミュニケーションで伝わる部分が8割という方もいます。動画コミュニケーションにより、意思伝達でのいきちがいが減ります。電話やメールなどでの打ち合わせにくらべて、意思疎通がスムーズであるというメリットがあります。

雰囲気がわかり、より親密なコミュニケーションができる

 たとえば旅先からでも、電話の場合は、どこにいてもあまり変わりませんが、旅先にある名所を背景に「今札幌にいるんだけど」という感じでテレビ電話をしたら臨場感たっぷりですよね。

なかなか会えない人に顔見せができる

 実家に帰らなくても、気軽に親子の会話ができて、実家のご両親も安心。遠距離恋愛をしている人も、声だけではなくて、顔も見られるとホッとしますよね。

 「時代は、音声コミュニケーションから動画コミュニケーションへ」みたいなコピーをつけてもいいかもしれませんね。

 ……しかし、実際に、テレビ電話の活用度は、ゼロではないといえ、当初考えられていたよりはかなり低いですよね。

 もちろん理由はご存知かと思います。テレビ電話の欠点は映像が見えることです。たとえば女性なら、家ですっぴんの状態で電話がかかってきて、「テレビ電話に切り替えようよ。その方が顔がわかっていいじゃないか」と迫られても困るでしょうし、また、男性でも、それなりに愛想よくふるまうとなると、表情を作らねばならず、非常に面倒ですよね。声では「大変申し訳ありません」と謝っておきつつ、椅子にふんぞり返って鼻をほじりながら…という定番のシーンもテレビ電話ではできなくなるわけです。「今残業中だから…」と宴会中に(あるいは浮気相手と飲んでいるときに)家に電話することもできなくなってしまいます。

 また、「なかなか会えない人」というのは、多くの場合「さほど会いたくない人」なので、テレビ電話でさえ、おっくうかもしれません。

人に言いにくい理由が「ほしくない理由」であることがある

 ということで、テレビ電話が活用されるシーンはかなり限られていることがわかりました。

 しかも、テレビ電話がダメな理由が「すっぴんを出せない」「浮気がバレる」などの理由なので、たとえば顧客と対面で調査したときなどは顧客が「わたし、恥ずかしながら、すっぴんがかなりヤバいんですよ…これを彼氏に見られたらドン引きされるので、テレビ電話があったら困ります」「いやぁ…今わたくし恥ずかしながら不倫っちゅうものをしておりまして…テレビ電話などを嫁に強要された日には修羅場ですわ~!」などと言えないかもしれません。

 特に、企画中の商品やサービスが受け入れられない理由が顧客にとって後ろめたい場合は、正しいアンケートが取れない場合があります。

 かといって、自分が顧客代表として「わたし、恥ずかしながら…」などと言うのもいやですし、それを口にしたところで、単なる一社員の主観であると決めつけられたら踏んだり蹴ったりですよね。 


 
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INDEX
「誰が得するねん的な企画」はこうして生まれる
「テレビ電話」の企画を立ててみる

人に言いにくい理由が「ほしくない理由」であることがある

「これはダメ」という反証は企画が進んでから出てくる

思いつきがちな企画こそ危険

「どうすれば失敗するか」を知ることは、とても重要




著者プロフィール
ココロ社(ココロシャ)

大阪府出身。東京大学文学部を卒業後、ゲームのプランナーを経て、現在は平凡なサラリーマン。商品企画、広告、ソフトウェア開発などを中途半端に経験する。その傍らでブログ「ココロ社」を運営。昆虫写真は「気持ち悪い」と不評だが、youtubeのオリジナル動画が海外のニュースサイトなどで注目を浴び、また、ネットでの複雑な人間関係を解きほぐす記事などが好評で、各種の賞を受賞する。






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