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 今回は、カラーコンサルタントの鶴巻亜紀さんのお話です。派遣社員を続けながら、好きな「色彩」を学び、30代半ばで起業。独立を夢見てから8年後に、思い切って好きな仕事を始めました。派遣社員時代の事務職の経験は、開業後にとても役に立っているそうです。



好きな「色彩」の仕事がしたい、カラーコンサルタントとして独立

 「好きなことを仕事にしたい」と誰もが夢見るものだ。カラーコンサルタントの鶴巻亜紀さんは派遣社員としてフルタイム勤務を続けながら、好きな「色彩」の勉強を続けた後、起業した。鶴巻さんが運営するカラーサロン「Celesti(セレスティ)」の主な事業内容は、お客様に似合う色を見つけるパーソナルカラー診断、カラーセラピーといわれる色彩心理カウンセリングである。独立後、会社員時代にスクールで学んだ色彩やフラワーアレンジメントの知識が仕事に活きている。

 1972年生まれの鶴巻さんが、色彩に興味を持ったのは、幼い頃。「深い青」が気になって仕方がなかった。青色が好きで、青い自転車を買ってもらい、ゴレンジャーの青レンジャーに憧れ、青色のものを集めていた。「なぜあれほど青色が好きだったのだろう。その理由を知りたい」。そんな疑問を抱き続けていた。

 働く母親の背中を見て、子どもの頃から「自分の手に職を付けて、自分にしかできない仕事がしたい! 一生働きたい」と思っていた鶴巻さんは、大学を卒業後、文房具メーカーに入社。都内の担当店舗を回るルートセールスの仕事に就いた。大型店や小売店を回って、ファイル、ペン、消しゴム、のり等の文房具を受注し、各店舗の在庫を管理した。「お店の倉庫に行って、納品した商品にラベル貼りをすることもありました」。店頭の一角のディスプレイを任せられ、商品を並べていた。「商品の並べ方によって、色彩と雰囲気がガラリと変わることに気付きました。自分がディスプレイを手掛けた商品が売れることは嬉しかったですね」

派遣社員をしながらスクールへ 色彩の勉強を始める

 仕事を覚えた入社2年目、「もう少し仕事に責任を持ちたい。自分の好きなことを仕事にしたいので、知識をつけよう」と思うように。店頭ディスプレイを教えてくれる学校を探すため、雑誌『ケイコとマナブ』を見た。「ディスプレイの学校の掲載はなく、隣のページで目に付いたのがカラーコーディネーターの養成スクールでした。“色彩”という分野をその時初めて知りました」

 その中のひとつのスクール説明会に行き、「自分の好きなことを活かし、一生働いていくには、カラーの分野は良いかもしれない」と感じ、入学を決定。カラーコーディネーターとパーソナルカラーの講座を受講した。勉強を始めた2年目に、「色彩の勉強をして、カラーに関する講座を開きたい」と思うようになった。

 その頃、社内結婚を機に退社した。派遣社員となり、フルタイムで鉄鋼関連会社の営業事務職に。電話の取次ぎ、お茶汲みなどの仕事ばかりで、以前の会社に比べ、女性に活躍の機会が与えられないことに驚いた。1年間勤務した後、建築設計事務所に転職。秘書業務や社員の交通費精算、稼動管理、資料作成等の事務処理を行っていた。女性が働きやすく、居心地の良い会社で、7年くらい勤務した。

 フルタイム勤務を続けながら、学費が数十万円かかるスクールにずっと通学していた。「仕事をしていたのは、生活や将来のためでもありましたが、スクールの学費を稼ぐ目的もありました」(次ページへ続く)





著者プロフィール
滝岡 幸子(タキオカ サチコ)

経営コンサルタント・中小企業診断士、有限会社ポテンシャル 代表取締役、『ひとり起業塾』主宰。
大手外資系コンサルティング会社を経て独立。中小企業向けの経営コンサルティング業務を中心に、新規事業開発、企業研修、講演、各種メディアでの執筆連載など多方面で活躍中。小資本、低リスクで身軽に起業するノウハウを伝える「ひとり起業塾」を主宰。著書に『図解 ひとりではじめる起業・独立』(翔泳社)、『はじめよう!移動販売』(同文舘出版)がある。






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