IT&Web業界で働く人にとっての、中小企業診断士の魅力とは?
「中小企業」と名のつく資格であるにもかかわらず、実際は大企業や外資系企業で働くビジネスマンの取得割合が多く、中小企業診断士の7割~8割は民間企業や金融機関、地方公共団体などに勤める企業内診断士だといわれています。
弁護士や公認会計士、税理士といった他の国家資格取得者の多くが独立を視野に入れているのに比べ、会社員が自己啓発やキャリアアップのために取得するケースが多いのがこの資格の特徴。
理由として、中小企業診断士の資格がなくても「経営コンサルタント」を名乗って独立できること、さらに、国家資格でありながら独占業務(税理士の税務申告業務、司法書士の登記業務など)がないため、「資格の取得=独立」という流れにはなりにくい点が挙げられるようです。
それでも中小企業診断士試験の受験者は毎年増加傾向にあり、2008年度二次試験の合格者は過去最多の877人を数えています(社団法人中小企業診断協会ホームページより)。
IT業界で働く皆さんの視点からみて、こうした中小企業診断士資格の魅力はどういった点にあるのかをみていきましょう。
1.情報処理技術者試験合格者には免除科目がある
中小企業診断士になるためには、(1)一次試験→(2)二次試験(筆記試験・口述試験)→(3)実務補習・実務従事の3段階のステップをパスする必要があります。
まず、毎年8月上旬に行われる中小企業診断士の一次試験では、以下の7科目の試験を受けることになります。
- 経済学・経済政策
- 財務・会計
- 企業経営理論
- 運営管理(オペレーション・マネジメント)
- 経営法務
- 経営情報システム
- 中小企業経営・中小企業政策
上記のうち「経営情報システム」の科目について、次の区分の情報処理技術者試験合格者は試験が免除されます。
- システムアナリスト
- アプリケーションエンジニア
- システム監査
- プロジェクトマネージャ
- ソフトウエア開発
- 第一種
- 情報処理システム監査
- 特種
こうした科目免除制度から、IT業界を中心に中小企業診断士と情報処理技術者のダブルライセンスを取得している人が少なくありません。
ちなみに一次試験には科目合格制度があり、全7科目のうち1部の科目だけ合格した場合は、その合格した科目について翌年度・翌々年度の試験が本人の申請により免除されます。
一次試験の全7科目に合格した人は、10月中旬~下旬に行われる二次試験に駒を進めることになります。二次試験を受験する権利は、一次試験に全科目合格した年とその翌年度の「2年間」有効です。つまり、一次試験に合格後、二次試験は「2回」の受験チャンスがあるわけです。
その後、二次試験合格者にはその年の12月中旬に口述試験があり、10分程度の面接が行われます。二次試験に合格後、3年以内に15日以上の実務補習もしくは実務従事を受ければ、中小企業診断士としての登録をすることができます。
なお、試験に関する詳細は、社団法人中小企業診断協会ホームページで参照することができます。最新情報は、そちらで随時ご確認ください。(次ページへ続く)



