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 石渡嶺司さんがキャリア関係の著名人にインタビューするときもある、このコーナー。今回は父親の子育て支援で知られる、NPO法人ファザーリング・ジャパン代表理事 安藤哲也さんの後編です。



ネット書店立ち上げを経て、NPO法人代表理事に

石渡:先週に続いて、NPO法人ファザーリング・ジャパン代表理事 安藤哲也さんにお話をうかがいます。

安藤:この往来堂書店をプロデュース、田村書店との統括店長をしていたときが一番仕事をしていました。オープン3周年の1999年にWEB往来堂をオープン、ネットで注文を受注できるようにしました。

石渡:売上げは良かったのですか?

安藤:当初は「売上げは月200万円」と考えていましたが、実際には20万円程度。まあ、ネットの草創期で売上げ予測のモデルが他になかったこともありますし。

 ただ、サイト開設により、来店者数は大幅に増えました。そこでネットを使ったコミュニケーションに大きな可能性を感じていました。ちょうど、その頃、取次会社のTRC(図書館流通センター)がネット書店「bk1」を立ち上げようとしていました。私は当初、別件でTRCの社長に会いに行ったのですが、そこでbk1の現場責任者になって欲しいと誘われました。

石渡:なるほど。ただ、安藤さんは文系学部出身、ネットに詳しい、というわけではないですよね?

安藤:はい。1999年夏にノートパソコンを買って始めた程度です。WEB往来堂も知人に紹介された専門家に任せていましたし。しかし、TRCの社長から熱心に誘われたこともあり、2000年にbk1の店長として転職することになりました。

石渡:このbk1には2002年まで2年間、在籍されています。以降を駆け足で説明すると、糸井事務所に4ヵ月、フリーランスとしてソニーやツタヤのコンサルタントが半年、NTTドコモの電子書籍事業のチームディレクターが1年半。楽天ブックスの店長が4年半。楽天在籍時の2006年にファザーリング・ジャパンを立ち上げられています(NPO法人としての登記は2007年)。

安藤:楽天は2007年10月に退社、以降はNPO法人ファザーリング・ジャパンの代表理事、専従です。

「自分が会社をステップにしてどうしたいのか」を考えよう

石渡:転職するとき、年収のことを考える人が多いようですがその点はいかがですか?

安藤:今は楽天時代の6割程度です。ただ、事務所と自宅はすぐ近く。その分だけ時間は自由になります。NPO法人以外に私個人に執筆や講演の依頼もありますし、十分に食べていけるレベルです。

石渡:何度も転職したことで不安にはなりませんでしたか?

安藤:実は転職した、という感覚がまったくありません。仕事に飽きて別のことをやろうとしたときに、やらせてくれる人がいたというだけです。

石渡:「最初の会社で3年はやらないとスキルにならない」ともよく言われます。この点についてはいかがですか?

安藤:まず出版業界ではそれほど関係ありません。若い頃は成功体験が少なく、一般論としてはそうかもしれません。もし、転職を考えたときには自分が会社をステップにしてどうしたいのか、行き先まで考えなくてもある程度考えた方がいいでしょう。それに新しいことをやっていった方が結局はスキルも伸びるのではないでしょうか? それにキャリア、という概念も変わってきています。

石渡:それはどんな点でしょうか?

安藤:一番大きいのは、プライベートも含めて自分がどう変えていくか。これがキャリア像に変化してきました。今は狭く限定しないこと。人である以上は仕事だけでない部分も出てきます。仕事だけでなくライフも含めて考えた方がいいでしょう。(次ページへ続く)


 
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INDEX
ファザーリング・ジャパン代表理事 安藤哲也さんに聞く! 早期転職を繰り返し、社会起業家にたどり着くまで【後編】
ネット書店立ち上げを経て、NPO法人代表理事に

「自分が会社をステップにしてどうしたいのか」を考えよう

婚活は「共働きが当たり前」を意識してやるべき

社会起業家はなろうと思ってなるものではなく「結果論」




著者プロフィール
石渡 嶺司(イシワタリ レイジ)

1975年北海道札幌市生まれ。私立北嶺中・高等学校、代々木ゼミナールを経て東洋大学社会学部社会学科に入学。卒業後、派遣社員、無職、編集プロダクション勤務ののち、2003年にライターとして独立。以後、大学・教育問題や学生の就職活動などを中心に評論・執筆活動を行う。全国の大学を見学して回り、2008年現在、300校を超える。著書は『転職は1億円損をする』『最高学府はバカだらけ』のほかに、『進路図鑑2010 』(光文社ペーパーバックス)などがある。2008年11月に刊行の『就活のバカヤロー』(光文社新書)が10万部を超えたほか、過去の著作はすべて書き下ろし・黒字化していることが自慢。

「ライター石渡嶺司のブログ」

 






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