「マイナスだ」といわれた営業への転職
私は、はじめての転職で、SEとはまったく関係のない生命保険会社の営業職にキャリアチェンジしました。でも、2年10ヵ月後、再びSEの仕事に舞い戻ります。

はじめての転職は、結果だけを見れば成功とはいえないでしょう。失敗だったといわれてもしかたないかもしれません。実際、転職の節目でお会いした人材紹介会社の人材コンサルタントたちからも、「生命保険会社への転職はマイナスですね」と決まっていわれました。生命保険会社の営業への転職は、その後のキャリアを考えると必要なかったと。
でも、それは違います。この転職から何も得られなかったのかと言えば、決してそんなことはありません。その後の仕事人生で役に立つ、多くのことを学ぶことができました。
では、SEとまったく関係のない営業を経験して得られたものとは何だったのでしょう。それは、自信と積極性です。この2つを得たことが、はじめての転職の最大の成果だったのです。
当時、周囲の猛反対を押し切って転職したものの、内心は不安でいっぱいでした。営業に関してはズブの素人の上、フルコミッションという厳しい条件。本当にこの世界で成功できるのだろうか、そんな不安がいつも頭の片隅にありました。
しかも、私以外の人間は、商社、自動車販売会社、コンピュータ・メーカーで営業経験を積んできたスペシャリストばかり。彼らの自信に溢れた表情を見るにつれ、不安はいっそう高まりました。



