オピニオニスト情報「石渡 嶺司」
1975年北海道札幌市生まれ。私立北嶺中・高等学校、代々木ゼミナールを経て東洋大学社会学部社会学科に入学。卒業後、派遣社員、無職、編集プロダクション勤務ののち、2003年にライターとして独立。以後、大学・教育問題や学生の就職活動などを中心に評論・執筆活動を行う。全国の大学を見学して回り、2008年現在、300校を超える。著書は『転職は1億円損をする』『最高学府はバカだらけ』のほかに、『進路図鑑2010 』(光文社ペーパーバックス)などがある。2008年11月に刊行の『就活のバカヤロー』(光文社新書)が10万部を超えたほか、過去の著作はすべて書き下ろし・黒字化していることが自慢。
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スパルタ研修も結構幅が広いので一概には言えません。ただ、学生時代のアルバイトや経験が会社に入ってから通用するでしょうか? どちらかと言えば通用しないことの方が多いはず。社会人への通過儀礼としては必要でしょう。会社側が厳しい研修にしていなくても、異世代との接触が少ない新入社員がスパルタ研修と思い込むことも多いと聞いています。
転職する際にお金の話は重要です。聞かずに入社してから「思ったよりも安かった」と不満に思えばトラブルになります。トラブルがこじれて退社すれば、また転職活動が必要でばかばかしいことこの上ありません。
それよりは入社前に聞いた方がお互いにすっきりするでしょう。どうしても自分で聞けない場合、転職エージェントを使うのであれば、直接聞かずワンクッション置くことができます。
仕事をしないと生活ができません。しかし、仕事が生活の全てか、そういうものでもないでしょう。それから仕事以外の視点が仕事に結び付くこともあります。「ワーク・ライフ・バランス」というキーワード、私は正直、流行のカタカナ言葉であまり好きにはなれません。ただ、出世という点ではむしろ全く考えない人の方がまずいのでは、そう考えます。
自分の弱い点を難関資格で何とかしよう、という発想がそもそもおかしい。いまどき、資格を取っていたから、それで決まるということはないでしょう。
転職の決め手は、やはり本人。自分の将来に必要だ、と思うなら勉強したことは評価されるでしょうけど、転職のために難関資格を、というのは本末転倒。
それから、難関資格は専門学校や大学が宣伝するほどには実は難関でなく、人が余っている資格も結構多くあります。ご注意を。
元々、転職市場、それも第二新卒者市場は雇用の調整弁でした。景気がここまで落ち込み、新卒採用も冷え込んでいます。つまり、転職市場も冷え込んでいるわけで、転職先を考えないまま退職するのは得策ではありません。それよりも今いる会社でキャリアを磨く方がいいでしょう。それから不景気の今でも成長している企業があります。そうした企業がどこか、その企業に自分が合うかどうか、様々なことを検討すべきです。
派遣切りに内定切り。いずれも弱い立場の人を叩いているだけです。まして、内定者を取り消したところで企業の成長を止めるだけです。それでいて節約効果は限定的。それよりは正社員にも範囲を広げるべきです。もちろん、リストラには理由がないと不当解雇になるので会社側には慎重な判断が求められます。
転職理由の根底には現職に対する不安があります。転職者を受け入れる会社の方もそのあたりは承知の上。その上で新しい仕事に挑戦したい、など前向きな理由を聞きたいところです。
大学生の就活で「御社の商品のファンだから志望した」「接客のアルバイト経験をいかせると思った」との愚かな志望理由があります。「将来性が不安」もそれと変わるところがありません。他の話を是非。
ワークシェアリングは雇用を増やす、という点では妙策です。ただ、フルタイムの社員と同様に社会保険を企業が保障しつつ、労働時間だけ減らすことが可能かどうか。社会保険がフルタイムの正社員と同じ場合、労働者側にはメリットがあっても、企業側はそれほどでもありません。日本の風土に合っているかどうか、という疑問もあります。
一般論としては遅いということはないでしょう。ただし、ベンチャー企業の場合、創業者の意向で大きく変わりますから、どのようなポジションで入るかによるでしょう。
もし、一社員という立場であれば、結構つらいかもしれません。幹部的な立場であれば、会社を大きくしていくかどうかもあなた次第。
私であれば一社員なら断わり、幹部的な立場なら前向きに検討します。ベンチャーもいろいろなので、即断即決ということは私ならしません。
転職希望者のやりたいこと、つまり人気業界・職種は大体が出発時点では低年収です。もちろん長じて行けば高年収に転じる人もいるので「仕方ない」とも言えます。ただ、転職希望者を取材している限り、本当にやりたいことなのか、疑問に思える人が多数いました。その業界では絶対に知らないとバカにされる知識がない、あるいは勉強しようともしてない…。そういう人は年収が下がっても、そのままです。あなたはその点、大丈夫ですか? 一度再検討を。
積極的な採用活動の企業がブラック企業とは一概には言えません。確かに大量採用の企業だと社員教育・研修が行き届かず、それから簡単に離職する企業、すなわちブラック企業である可能性はあります。しかし、その反面、業績を伸ばしている企業だから採用活動をしている可能性もあります。
見分け方としては求人内容。「アットホームな雰囲気」など抽象表現を多用している会社はNG。横文字多用も単なる営業職をぼやかしているだけ、という企業が多いです。
まずは職場の雰囲気に馴染むこと。仮に「会社の澱んだ雰囲気を変えて欲しい」という理由での入社でも、現状把握だと割り切ってください。特に「大企業→中小企業」の場合、大企業では当たり前だったことがまったくやっていないことがあります。それには予算がないなどの理由でできない事情があります。そうした事情を無視して「前の会社では当たり前だった」と言ってもイヤミにしか聞こえず、孤立化。最悪の場合は馴染めずに再転職となってしまいます。
職務経歴書は応募先に対して、いかに自分がすぐれているかアピールする書類です。つまり、ラブレターと同じ。いくら業種や募集職種が同じだからと言っても、会社のカラーなどは異なるはず。それに合わせてアピールポイントなども変えていくべきです。使い回しでどうにかしようというのは応募者の勝手な言い分です。発想からしておかしいので反省するように。
年収や待遇、仕事の内容など、企業側の求める条件、転職希望者側の求める条件、それぞれが合えばそれは幸せな転職となるでしょう。あるいはお互いに条件を出し合って、ここは企業側が譲る、ここは転職希望者側が譲るなど、事前に合意できれば、それはそれで幸せな転職につながると思います。何も言わず、ありのままの自分を見せないと、あとから話が違う、とお互いに考えてしまいます。お互いに不幸だし、ありがちなのでご注意を。
圧迫面接という可能性もありますし、単に素朴な疑問を聞いているだけかもしれません。後者なら気にするほどではありません。ただし、あまりにもマナー違反の質問など多すぎる場合は別。
志望者が第一印象を良くするべきなのは言うまでもありません。しかし、それは企業側も同じ。面接官がひどすぎるようなら、それはその企業の体質をよくあらわしています。ならば、その企業を積極的に志望する理由はありません。
登録くらいなら複数してもいいでしょう。転職エージェントからすれば困り者ですが、一生がかかっているのでそこは自分の都合を最優先。転職エージェントも特定分野・企業に強い人、求人企業優先か転職者優先か、などさまざまなタイプがいるので、登録・面談段階では1人に絞らなくても構いません。ただ、信頼できそうと思える転職エージェントがいればその人に絞るのも1つの手です。
人が足りないからこそ求人を出すわけで、スキル・経験が足りない場合でも、人によっては社員教育でどうにかして、ということで採用することもありえます。
ただし、雇用条件は低めになるかもしれません。私も日用雑貨の営業職から出版業界に転職する際、明らかにスキル・経験不足。そこで、志望していた大学関連の出版社・編集プロダクションに的を絞り、企画書を添付するなど奇策を講じ、転職に成功しました。
日本語の「どうも」は意味が3つも4つもある副詞ですが「対人関係」も結構広い概念です。例えば、中小企業で駆けずり回る営業マンの「対人関係」と、大企業で得意先からチヤホヤされる「対人関係」。相当な差があると思いませんか?
企業の規模に限りません。「対人関係」は本人の思い込みで結構左右する概念でもあります。自分を偽る、というわけでなく、自分自身を再確認する上でも面接の練習は必要でしょう。
全部とは言いません。が、ベンチャーでちょっと成功したことを鼻にかける自意識過大というか過剰な方が多いような気がします。ビジネスのセンスは素晴らしいかもしれませんが、チヤホヤされることに慣れて、ちょっとした批判、ちょっとした反論にいきり立つ。自分の給料は高め設定にしておいて、社員の給料は低めというのも特徴。自分の会社、という意識が強すぎ、会社の入金=自分のお金。それが減るのは我慢ならない、という次第。相当、我慢強いタイプでない限りは敬遠された方がいいでしょう。
人物本位とよく言います。見た目にこだわらない人ほどよく強調します。確かにその通りなのですが、あまりにも清潔感のない見た目だと警戒心を持たれてしまいます。別に高いスーツを買え、などということではありません。髭や鼻毛はちゃんとしているか、スーツはヨレヨレだったりフケが付いていないか。Yシャツは体にあったサイズかどうか。基本的なことですが、再確認してください。
企業からすれば、他社の選考が気になるところ。特に優秀な人材であれば早めに確保したいところ。会社によっては選考を多少早めるかもしれません。
それに、企業も応募者が他の企業を受けていることなど折込済み。それを変に取り繕うことはありません。こと細かに聞きたいわけでもないので、短い時間でさっと答えれば十分ではないでしょうか。
面接では緊張するもの。だから質問したいことを聞き漏らしてしまった。だから、後で聞きたい。確かによくある話です。私は曖昧にしたまま、内定、入社してあとでもめるよりはきちんと聞いた方がいいと考えています。
ただし、聞くタイミング、それから内容と分量が問題です。あまり多いとなぜ面接で聞けないのか、ということになりかねません。基本的な条件なども同じですね。
私なら面接にできるだけ聞くようにして、聞き漏らしたことは感触がよければするようにします。その辺、空気を読みましょう。
人材紹介会社で応募案件があり、安心して転職する気がなくなったとのことですが、それはそれでいいと思います。人材紹介会社に相談したから必ず転職しなければならない、というわけでもありませんし。
もちろん、紹介案件は現時点でのもの。将来にわたってある、というわけではありません。転職の要件は希望者のスキルだけでなく年齢も左右するからです。人材紹介会社には、転職する気がなくなったが、また相談するかもしれない、そう断わっておけばいいのではないでしょうか。
転職求人倍率は復活傾向にあります。とは言え、これはあくまでも目安。低い時期でも転職できる人はできますし、高くてもできない人はできません。それから、希望する転職先の企業・業界によっても変わってきます。
周りが転職しているから、景気が良くなったから、転職? それは本来のあるべき転職ではないでしょう。その程度しか考えられないなら転職はしない方がむしろいいのではないでしょうか。
転職者の受け入れ企業からすれば、転職会社やエージェントに払う費用は高額。できれば節約したいのが本音です。さらに、見ず知らずの求職者よりは社員など紹介者のいる求職者の方が安心できます。もし、気になる企業があれば、ツテをたどること。ツテがなければ相当落ちますが、ダメ元で電話やメールで聞いてみてください。運が良ければ遭遇できます。
ベテランであれば必ず安心というわけではありません。しかし、年の功で会社のことをいろいろ知っているのも確か。若手のキャリアコンサルタントだと会社や仕事内容をわかっていないまま、勧める可能性もあります。もちろん、ベテランのように見えても、キャリアコンサルタントになりたての人もいるでしょうし、年齢を重ねるだけで何の勉強もしていないキャリアコンサルタントもいます。直接話すことで見分けるしかないでしょう。
確かに前職の職歴が長いと、その会社独自の風土になじんでいるのは確かです。ただ、転職歴の多く、転職慣れしている人よりは「転職したら、長く勤めてくれそうだ」と評価されるでしょう。それよりは、前職でどのようなキャリアを積んでいたかどうか、そちらの方が重要です。有利不利の算段を考えるよりは、なぜ転職したいのか、どんなところに転職したいのか、きちんと仕分けすることが必要です。
企業の求人を自力で見つけたかどうか、というのがポイントです。確かに、応募者側からすれば、その求人を探すのに苦労したことでしょう。ですが、企業からすれば、求人を探す苦労は評価ポイントではありません。転職である以上、その会社や業務内容と合うかどうかの方が重要です。
転職でも志望動機は抽象表現になりがちです。一字一句使わず、オリジナルにこだわるのはやりすぎ。多少は抽象表現も書かざるを得ないでしょう。
ただ、応募企業によって、入社したらどんなことができるのか、いろいろと変わってくるはず。まったく同じ内容だと、じゃあどこでもいいのか、と言うことになりかねません。ご注意を。
派遣・契約社員に比べれば確かに正社員は安定しています。しかし、業界や職種によっては正社員の求人そのものが少ない、あるいは正社員採用でも最初の1年は派遣・契約社員扱い、という求人があります。正社員へのこだわりはそうした求人を見逃すことになります。出版やファッション・アパレルなどの業界では派遣・契約扱いの求人はむしろ多いでしょう。
それから、正社員登用が気になる場合は直接聞いてみましょう。もし、一定数ある場合は会社もきちんと答えるはずです。
女性の転職が男性の転職と同一であるはずがありません。それは事実です。結婚・出産・育児など男性社員と同じようにフルタイムで働くのは難しいでしょう。
しかし、優秀な人材に性差は無関係というのも事実です。事業仕分けで一躍有名になった蓮舫・行政刷新相は元はテレビタレント・女優でした。林文子・横浜市長はBMW東京社長、ダイエー会長などを歴任後、市長となりました。
お2人は特殊な例でしょうか? ここまで有名ならずとも、確実にキャリアを積み重ねることで限界説を破った例はいくらでもあります。願わくば、あなたが次例となりますように。
名刺交換をしたり、パーティーで話をしたり、というのはよくある話です。私もそういう機会はよくあります。ただ、そこから仕事や転職につながるのは、お互いを必要としていたとか、さらに親しくなった後のことです。名刺交換をした相手も、あなたのことをよく知らない時点では転職の仲介などできるわけがありません。ちょっと考えればわかるはず。
なお、名刺交換した相手と親しくなるコツはあります。翌日までに必ずメールを1本送ること。それだけでも印象は相当違います。こういうちょっとした配慮ができるかどうか。ちょっとしたお得情報でした。
ある程度ならともかく、極端な遠距離通勤だと敬遠されるでしょう。ただし、これは企業規模がどうこう、というよりはあなた次第。企業にとってどうしても欲しい人材であれば、交通費くらいは見てくれるでしょう。たとえば、新規事業を立ち上げる際、指揮者として必要ということであれば問題ありません。しかし、その新規事業の平社員、それも代替可能な人材であれば、高い交通費を払うくらいなら他にする、という話になります。
私の聞いた限りでは90分かかる距離でも転職に成功、それもこのご時世に年収アップ。まあ、それだけ必要な人材だったということでしょう。
企業がリストラする際、まず手がけるのは、バックオフィス系です。過去には企業によっては総務を全廃、というところすらありました。
メーカーだと、モノをつくる研究・開発職は生命線ですし、営業職がいないと利益になりません。その点、バックオフィス系は、研究・開発職や営業職に比べてどうしても、という存在意義がないのです。
もちろん、エキスパートといえるほどの人材であれば、転職先はあるでしょう。しかし、単にバックオフィス系というだけではつらいのではないでしょうか。
同僚とは話が合うのかどうか。これは転職に限らず、同じ会社の人事異動でも同様です。そのため、人間関係で悩んでしまうのもよくある話。それと、会社が変わると文化も違いがあります。前の会社ではプリンターでも裏紙を使っていたのに、転職先ではまったくこだわらない。その違いにとまどうこともあるでしょう。
こうした違いは、「前の会社ではこうだった」などと言わないこと。言ったところで解決しませんし、「じゃあ転職してくるなよ」と言われるだけ。それよりは郷に入りては郷に従え。この精神で行けばいいのでは?
転職は求人企業が転職者の実力をシビアに評価する市場です。そのため、ワークシェアで年収が落ちたとしても、それはあまり関係がありません。実力が高い、ということであればそれは相応の評価をするはず。これはワークシェアに限りません。前職の給与よりもその会社にとって欲しい人材かどうか、そちらの方が大きく影響します。
ぱっと見たところ、地方での転職求人は少ないです。これは事実。そこから地方でのUターン転職は難しいという結論は簡単に出せます。じゃああきらめましょう、とはいかない人も多いはず。
そもそも地方は都市部以上の地縁社会。仮に地方の企業が人を雇おうとしても、求人広告を出す前に、ツテで探そうとすることは十分に考えられます。その方が求人費用も節約できますし。
求人そのものがなくても、親、親戚、隣近所、中学・高校などあらゆるツテをたどって探してみてはどうでしょうか? そうすれば職種さえ限定しなければ転職先はあると思います。
社会の課題を解決するために社会貢献を図る。それはいいでしょう。しかし、企業は営利目的と言えど、経済活動をすることによって、結果的に社会貢献を果たしています。社会貢献に関する部署を設置する大企業もあります。それははっきり言えば宣伝目的です。それから、いくら社会貢献をしたい、という思いがあっても、そのためのスキルがないとどうしようもありません。目の前の仕事ができない人が社会の諸問題を解決できるのでしょうか? そのことをまず考えてみてください。
Twitterは就活でも転職でも便利です。そこから思わぬ人と知り合う、なんてこともしばしば。私もTwitter経由で気が付けば講演依頼を受けたり、取材に応じてもらえるということがありました。
ただ、Twitterなどソーシャルメディアはしょせんネット。ネットはあくまでも道具であって、それですべてが完結するわけではありません。ネット上では親切そうだったのに、実際に会うとそうでもなかった、などネット上では見えない一面を見ることになります。
まして、働くとなると一緒にいる時間が長いわけで。つまり、ネットですべて済まそうとはしない方がいいでしょう。



